たとえば主人公が最後に自殺する話があったら面白いとおもう。

だがそれには緻密な伏線と自殺するに十分な動機が必要なわけだが。

『こころ』は、結局自殺したのかしてないのかわからずじまいであったし、ザムザは結局自殺でなく餓死であったし、

でなくてぼくが言いたいのは、主人公が最後に自殺しておいてなおかつその動機を読者に十分伝えることが出来たならその小説は一流であるということ。でも自殺者の動機なんて庶民は知らんし自殺に至る経緯も知らない。だから大抵の場合、そういった小説を書く試みは難しいものとなる。